ベガのVTOLが墜落して、乗ってたベ様とギ様だけ残ったけど? 堕ちた先はなにもない砂漠のど真ん中でした…。さてどう還ろうか
という結構前に書いた漫画用というかネタ用に書きとめてたネームの一箇所。
前半きゃっきゃの後半しんみり構成だったので、ちょっとダウナーなのが気になりますがもう時効にしようと蔵出しです。
8シーン中文章っぽく見れるのはラストだけだったのでマジそこだけです (ベ様とギ様それぞれのラストのうちベ様の部分のみ。ギ様のラストにビリーがいるんですが、…煮詰めに自信がないのでその辺は出せなかった)
ホモシーンは入ってないですが、しました話なので●Read more行きで
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「奴を見捨てようが、私が野垂れ死にしようが、 涙一つ零さなくていい相手でよかった。」
結局、元の肉体はサイコパワーに耐えられず崩壊したようだ。
ベットに横たわったまま眼を覚ました時にはもう2ヶ月余り過ぎていたが、いつもと変わらない真白い部屋と薬品の匂いがそれを感じさせない。
「新しい身体か…まあ‥どれでも同じことだな。」
だが、あそこに肉体が許容できないほどの力があっただろうか… あの場所であったとするならもう一人の…
かの力を操る者だけが抱く疑問が脳裡を掠めて、奥底であの男の似合わぬ程に淡い氷碧色が揺れる。
「さぁ?どうでしょうね…私は同意できません。が、貴方がご満足ならそれでいいのでしょう。
それと、…ハワードコネクションから小切手を預かってます。」
バルログの白い指が繊細な動きで紙切れを手渡す。
「…ああ。」
考えに耽っていたのを誤魔化すように、ぎこちない声が出たのを、バルログは知っている素振りも見せない。
「確かにお渡ししましたよ?」
それだけ告げて声の主が静かに部屋を後にすると、また独り白い空間に残された。
ただ小さな紙切れだけが、現実の色を帯びて手の中にあった。
ぼんやりとした頭で今回の一件へギースがつけた値を期待したのだが、あったのは実に微妙な数字で。
ベガはそのまま口を噤んだ。
「…随分少ないな?構造的に複雑で脆いが…一機VTOLを沈めたのは両成敗だろうが。 あいつめ、…いつも私の予想を違える。」
そう言って傍らの簡素なテーブルに小切手を放る。
「目見えれば、必ず要求、……」
そして視線の先、自分の腕からレイジングストームの傷が跡形なく消えているのに気づいた。
「そうだろうな…。」
あの呪いのような行為も、身体が壊れ、互いが生き延びたことで、効力をなくしてしまったように思えた。
…今奴の答えを聞き出しても 我々の情交の意味など、とうに消え果てているのだろう。
人工の光には、砂漠のあの焼き付けるような熱はない。
影のない柔らかな明るさにベガは瞳のない目をつぶったが、慣れない身体は思うようにならなくて、仕方なく枕に顔を埋めるしかなかった。
命の他にすべてを無くし、彼処にはただ我々だけがあった。
それでも同じ場所に辿りつかない孤独
そこにあった、孤独より苦くて
握り潰してしまった 想いの骸を
―――― 百年もとうに過ぎ去った今も、 忘れることができないでいる。
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